いざ不動産売却を決めたのに、オーバーローンとなってしまい対処に困ってしまうというケースもあります。
今回はオーバーローンとはどういった状態で、不動産売却にどのような影響を及ぼすのか、さらにオーバーローンだったときの対策についてもあわせてご紹介いたします。
不動産売却を検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。
オーバーローンとは?不動産売却にどう影響するの?
オーバーローンというのは、残債している住宅ローンの額が、不動産の売却価格を上回っている状態のことです。
オーバーローンになりやすいケースとして、頭金なしでの不動産購入や、返済期間が25年以上の長期ローンを組んだことが原因の場合があります。
通常、住宅ローンが残っていても不動産を売却することで、売却によって得た収入を使って住宅ローンの返済ができます。
ですが、オーバーローンとなっていると住宅ローンにまわす資金がないため、完済できなくなり、結果的に不動産の売却がおこなえません。
なぜ売却できないのかというと、住宅ローンを組んでいる金融機関が売却を認めないことに原因があります。
住宅ローンを組む時、基本的に不動産を担保とする抵当権を付けるようになっています。
抵当権は住宅ローンを完済していなければ抹消することができず、抵当権付きの不動産を購入してくれる方を見つけるのは困難です。
抵当権を抹消したいと金融機関に相談しても、ローンが残っていると抵当権を外すことはできません。
金融機関は残っているローンを返済してほしい立場にあるので、不動産を売却せずに今まで通り返済を続けて欲しいということで、不動産売却を認めないことがほとんどなのです。
不動産売却以外にも方法はある?オーバーローンの対策
オーバーローンになっている時の対策の一つとして、売却の延期があります。
住宅ローンの残債が売却価格よりも下回るまで返済を続け、オーバーローンを脱した際に売却をすることで、通常の不動産売却がおこなえます。
他にも、住宅ローンとは違う買い替えローンを利用する方法もあります。
買い替えローンでは、買い替える不動産の購入資金だけでなく、住宅ローンの残債分のお金を借りることができます。
買い替えローンを利用することで、住宅ローンを返済後に不動産の売却ができますが、その分借りた金額が多くなるため、返済計画を立ててから利用するようにしましょう。
また、通常の売却方法ではなく、任意売却の方法をとることもできます。
任意売却は、住宅ローンを借りている金融機関から不動産売却の同意を得て売却の手続きをする方法です。