不動産を売却するときに必要な書類の中に、土地の「権利証」があります。
土地の登記をすると受け取るもので、普段の生活で見たり使ったりすることはほとんどありませんが、大切なものです。
そもそも、権利証はどのような働きするのでしょうか？
こちらの記事では、権利証が必要な理由や、もし紛失してしまったときの対処方法についてご紹介します。
不動産売却で権利証が必要な理由とは？
不動産売却で権利証が必要な大きな理由が2つあります。
1つ目が、不動産の持ち主を確認するという理由です。
売られようとしている不動産と売ろうとしている人が同じ人でないと、トラブルの原因となります。
不動産の情報が登録されている「登記簿」もありますが、所有者が変わっても更新義務がないため、不都合となる場合も少なくありません。
権利証は登記をしたときに一度きりで発行されるものなので、1枚しか存在しません。
そのため、これを持っている人は不動産の持ち主であることが証明できます。
2つ目が、不動産売却の必要書類に権利証が含まれているからです。
不動産の持ち主を変更する手続きに、権利証が必要と決められています。
不動産売却で必要な権利証を紛失していたら？
大切な権利証を紛失してしまったら、どうすれば良いのでしょうか？
どこかに保管したまま忘れてしまうこともあれば、大切に保管していても災害などによりなくなってしまうこともあります。
もし権利証を紛失しても、不動産を売却できる方法が3つあります。
①事前通知制度の利用
法務局が送ってくれる事前通知書に「必要事項の記入」と「本人確認書類」を添付して返送することで、権利証がなくても不動産を売却することができます。
②司法書士に依頼する
費用はかかりますが、専門の知識を持っている人が手続きを代行してくれるので、効率よく進められます。
③公証役場を活用する
印鑑証明書や実印、本人確認書類に委任状などが必要ですが、司法書士よりは費用がおさえられるメリットがあります。
どの方法を使うかは、使える時間や費用と相談して決めるようにしましょう。
また、平成20年前後以降に不動産を購入した場合、権利証が送られていないこともあります。
正確には、登記識別情報を確認するコードが印刷された登記識別情報通知書が代わりに送られています。
名前は変わっていますが同じものなので、覚えておきましょう。
